Nature News No.4
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★        Nature News No.8 (1999/03/31発行)        ☆

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◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇CONTENTS(目次)◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

◇ ■はじめに                            ◇

◇ ■ひとりごと:歴史に学ばない人々                 ◇

◇ ■イベント紹介                          ◇

◇ ■雑記蝶 (8):ヤマトシジミ                    ◇

◇ ■新刊紹介                            ◇

◇ ■書籍紹介                            ◇

◇ ■動植物観察メモ                         ◇

◇ ■くりえいとPEN:更新情報                   ◇

◇ ■お知らせ                            ◇

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●Nature Newsは、インターネットの本屋さん『まぐまぐ』で発行さ

 れているメールマガジンに読者登録された方へ送付されます。

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■はじめに

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○Nature News は、読者のみなさんから寄せられたネーチャー関連の情報をお届

けする電子メールマガジンです。 (^^)/



○動物・鳥・昆虫・植物・花などの季節の情報、ネーチャー関連の本やホームペ

ージなどの紹介などのほか、エッセイなども掲載します。



○皆さまからの、情報提供、ご投稿をお待ちしています。

           ・・・なければ、自分で書くだけです。。ハイ (^_^;



○掲載は無料ですが、内容によってはご希望に添えない場合もありますので、予

めご了承ください。 m(__)m



○なお、お寄せ頂いた情報等は、くりえいとPENのホームページ

   http://www2h.biglobe.ne.jp/~pen/ 等で

紹介させていただく場合があります。



○バックナンバーは、次のHPでご覧になれます。

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■ひとりごと

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○歴史に学ばない人々

 NATOによるユーゴ空爆が始まってしまいました。本当に悲しく、愚かしいこと

です。

 私は、何が嫌いかって、戦争ほど嫌いなものはありません。出身が広島なので、

小さな頃から平和教育を受けてきた影響もあるかもしれませんが、多分それだけ

ではないと思います。

 私も戦後生まれですから、もちろん戦争のことを直接知っているわけではあり

ません。ただ、両親は東京や神奈川の出身で、戦争中に大きくなった世代で、特

に母親は小学校の頃に疎開をしたり、東京で空襲から逃げた経験をよく聞かせて

くれました。終戦前の東京の庶民の食糧事情は特に深刻で、農家を回って食糧と

着物などを交換してもらうために、幼かった母は私の祖母に手を引かれては、東

京近郊の農家めぐりに行っていたが、終戦が近くなるとそれもできなくなったと

か、庭に植えたサツマイモの蔓や近くで見つけたカエルやバッタを食べたとか、

近所の友達が餓死したとか。。。そんな話をよく聞かされたものです。

 広島にいた関係で、原爆を体験している人々から直接その悲惨な体験談を聞か

せてもらったり、足や背中に残ったケロイドの跡を見せてもらったりしたことは

もちろん、(アウシュビッツや南京大虐殺のことも含めて)さまざまな戦争や原

爆に関連する資料を見る機会に恵まれたことも、重要で貴重な財産だと思います。

 また、近所には実際に兵隊として戦争に行き、その体験(いいことも悪いこと

も)を聞かせてもらうこともできましたし、捕虜となりシベリアで厳しい抑留生

活を送った時の体験を、子どもの私に話し聞かせてくれる人もいました。

 そういう私が得た結論は、単純明快です。「戦争は絶対にいやだ!!」という

ことです。過去の歴史を振り返ると、「戦争の繰り返し」です。戦争が起こって、

いちばんバカをみるのはそこに住んでいるふつうの人たちです。勝っても負けて

も得するものは誰もいない。。。というか、一時的には得するものがいるかもし

れないけれど、結局はそれは一時の思い違いにすぎないということは自明だと思

うのですが、本当に人間は歴史に学ばない愚かな生き物だと思います。

 それにしてもアメリカという国はどうしてこう戦争が好きなのでしょう? も

っとも、「いや、これは戦争ではない。。。」というに決まっていますが、でも、

これは誰がみても戦争です。一刻も早く、武力行使はやめるべきです。人間は、

一度自分自身が痛い目に遭わないと、自分の行動の愚かさに気づかないのかもし

れませんね。



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■イベント紹介

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○第54回日本生物地理学会・年次大会

 会 期:1999年4月2日〜4月3日

 会 場:東京大学(赤門)総合博物館の一階講義室

 参加費:1000円(公演要旨代を含む・非会員も同額)

 備 考:大会二日目午後には、シンポジウム「甲殻類の自然史」があります。

 連絡先:橋詰 和義:水産庁 日本海区研究所 日本海洋環境部 生物生産研究室

      (TEL 025-288-0622, Fax 025-233-7425)



○第43回日本応用動物昆虫学会大会(平成11年度 日本農学会大会分科会)

 会 期:1999年4月2日〜4月4日

 会 場:琉球大学共通教育棟・大学教育センター



○「美しき熱帯の蝶たち展」

 日 時:1999年3月20日〜4月18日 10:00〜20:30(入場は20:00まで)

 会 場:東京池袋 サンシャイン60展望台(TEL 03-3989-3457)



○干潟を守る日in信州

 日 時:1999年4月14日(水) 18:30より

 会 場:長野県松本勤労者福祉センター

 問合せ:0263-36-5251(昼)・担当:長坂

 詳細情報は >>>http://member.nifty.ne.jp/aviator/wens/99higata.htm



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■雑記蝶 (8)                         藤井 恒

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○ヤマトシジミ

 ヤマトシジミは、ごく普通に見られるシジミチョウの一種です(北海道と青森

県を除く)。ヤマトシジミという名前の貝もいますが、もともとシジミチョウは

蜆蝶と書くことからもわかるように、シジミ貝に似ていることからシジミ蝶と呼

ばれるようになりました。

 さて、このヤマトシジミの幼虫の食草は、その辺にふつうに生えているカタバ

ミですので、都会でもちょっとした空き地があれば見られますし、ベランダで発

生することもあります。多化性で、暖地では早春から晩秋まで数回世代を繰り返

します。

 裏面は灰色に黒い点々があるだけの地味な翅ですが、オスの表面は、季節によ

り多少変化するものの、紫色をしていてよく見るとなかなか綺麗です。一方、メ

スの翅表は基本的には黒色ですが、春と秋に羽化する個体にはオスよりはだいぶ

狭いですが紫色の斑紋が表れます。

 ごく普通種ですから、生活史や配偶行動などもかなり詳しく調べられてはいる

のですが、私が以前から気にかかっていながら、未だにきちんと調べられていな

いことがあります。それは、この蝶も春以降、羽化した成虫が移動分散しながら

分布を広げていくが、寒冷地では越冬することなく死滅しているのではないか、

ということです。

 この話を、暖かい場所に住んでいる蝶屋さん(蝶の研究者や愛好者)に話して

も、ほとんど相手にされませんが、それは仕方のないことかもしれません。とい

うのは、暖地では春からふつうにヤマトシジミの姿を見ることができるからです。

しかし、冬の積雪量が多い山間部などでは、ヤマトシジミは春には珍しい蝶で、

夏から秋にかけて急激に個体数を増していく傾向があるのです。このように、夏

から秋にかけて個体数を増していく蝶としては、ウラナミシジミやイチモンジセ

セリ、チャバネセセリなどがありますが、これらの蝶のは暖地でのみ越冬が可能

で、春以降移動分散しながら寒冷地(山地や北方)へ分布を拡大していくと考え

らています。ですから、ヤマトシジミも同じようなことをしている可能性は十分

考えられると思うのですが、私自身は自分で研究する気力と時間がないため、何

もしないままもう20年以上の歳月が過ぎてしまいました。

 ヤマトシジミの移動分散の研究をするためには、あの小さな蝶に標識をつけて

調査する必要がありますので、アサギマダラと同じような調査を行うことになり

ます。アサギマダラに比べるとずいぶん地味な研究になりますが、アサギマダラ

より身近なところでできる研究ですので、誰かやってみませんか?



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■新刊紹介

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○海野和男 編著 ,海野和男・瀬田和明・尾崎幸信・田下昌志 著 1999

 花と蝶を楽しむ バタフライガーデン入門

 (社)農山漁村文化協会[農文協],東京。

 ISBN 4-540-98135-8

 149pp. \2,286+税

 昆虫写真家の海野和男さんは、長野県小諸市の仕事場でバタフライガーデンの

 実践をされていますが、この本は、小諸のような比較的自然環境に恵まれた場

 所だけでなく、都会の住宅地にも蝶がやってくるバタフライガーデンを作って

 みたいという人たちのための入門書です。どんな植物を植えたらいいか、どん

 な蝶がやってくるかということだけではなく、蝶の習性などもたくさんの写真

 と共に紹介されています。いくつかの実践例も紹介されているので、自分もや

 ってみようという人には、よい参考になるでしょう。

 ここに紹介されている実践例の主要な部分は、

   日本鱗翅学会 >>>http://www2h.biglobe.ne.jp/~pen/org-lsj100.htm

 が行った「チョウと共にすむ街づくり−アイデアコンクール」の成果がベース

 になっていますので、他の実践例についても知りたい方は、このコンクールの

 優秀作品を紹介した「チョウの飛ぶ街 第2集」(\1,500, 日本鱗翅学会発行)

 も、是非、ご覧ください。



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■書籍紹介(新刊以外)

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○Gilbert Waldbauer, 1998

 The birder's bug book

 Harvard Univ. Press, Cambridge, Massachusetts, and London, England.

 ISBN 0-674-07461-0

 290pp. $27.95

 タイトルは「鳥屋のための虫の本」ですが、いろいろな虫(昆虫だけではない)

 の形態や習性、行動などが、鳥と虫、人との関わりあいと共に、親しみやすい

 文章で分かりやすく紹介されています。

 ページめくりをすると、キツツキが木をつつく絵が見られるようになっていた

 りして(小学生の頃、教科書にイタズラ描きしたのを思い出します)、本文も

 なかなか凝ったデザインになっていて、素敵です。

 読んで、見て、楽しい1冊です。



○日本環境動物昆虫学会 編 1998

 チョウの調べ方

 文京出版,大阪。

 ISBN 4-938489-11-3-C3045

 288pp. \3,600+税

 チョウを題材に野外調査をしようという人のためのマニュアル本です。

 調査法、調査結果の解析法、保護・保全法、採集法、標本の製作・管理法、飼

 育法、日本産チョウ類のデータバンク からなっています。

 やや堅苦しく、古くさい感じのする作りですが、チョウや昆虫を使って野外で

 の調査・研究をしてみようという人に、お勧めします。

 あとがきには「初心者の中・高校生から・・・」とありますが、高校生以上向

 けだと思います。



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■動植物観察メモ

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○安倍 喬さん(bungii.takashi@nifty.ne.jp)発

 安部 喬さんが、3月分の観察データをまとめて送って下さいました。

 <...>内は観察場所を表わし、特記がない場合は千葉県長生郡一宮町です。

 また、[初]は今年初めての事項、[盛]は盛期とを示しています。



 3/3 白梅[盛]、キツツキ(コゲラか?)

 3/5 夜半にフクロウが飛来

 3/6 ヨモギが目立って来た

 3/13 フクロウが飛来

 3/14 アマガエルの鳴声[初]

 3/15 蚊に刺される[初](アカイエカ?)

 3/17 ハクモクレン[初]、フキノトウ[盛]

 3/18 ハクモクレン[盛]、ジンチョウゲ[盛]<共に東京都新宿区>

 3/19 ホウジロ

 3/23 ヒヤシンス、ボケ、ハナダイコン[共に盛]<共に東京都港区>

 3/24 アゲヒバリ[初]

 3/26 ツクシ[初]、ユキヤナギ[盛]、ノウサギ<夷隅郡岬町付近>

 3/27 イタチ[初]



 フクロウを簡単に見れるなんて、うらやましいですね。安部さん、情報をあり

 がとうございまいした。 m(_"_)m

 

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■くりえいとPEN:更新情報

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○くりえいとPEN http://www2h.biglobe.ne.jp/~pen/

 チョウや昆虫、写真などの総合情報ページです。



○季節の花情報 http://www2h.biglobe.ne.jp/~pen/season-hana100.htm

 京都のお勧め花スポット公開中。



○お勧めの本のページ http://japan-inter.net/book/

 Nature Newsで紹介した本を中心に、★★★以上の本を紹介します。



○津軽昆虫同好会の紹介ページ。津昆関連の本の紹介ページもできました。

                 http://japan-inter.net/insect/tsu-kon/



○ホームページの設置サービスを始めました。無料サービスもあります。

                http://japan-inter.net/information000.htm



○子ども向けの質問コーナー「質問ひろば」  http://japan-inter.net/kids/

 ネーチャー関連の質問ができます。大人も利用できますよ。



           >>>>>>>>>>>>見・に・来・て・ね  (^^)/



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■お知らせ

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○情報提供・ご投稿をお待ちしています。

 Nature News では、読者のみなさまからの情報提供やご投稿をお待ちしていま

す。ネイチャー関連の情報なら何でもOK・・・季節の生き物情報や新刊・CD

・パソコンソフト・ビデオの情報(宣伝)、素敵なネーチャー関連グッズの紹介

(宣伝)、ネーチャー関連のホームページの紹介(宣伝)、自然や環境について

のご意見など、何でもお寄せ下さい。

 なお、写真(画像)や音声も紹介されたい場合は、ホームページの方でご紹介

することも可能です。

 ただし、営業行為に該当するものは、ホームページへの掲載が有料となる場合

もありますので、ご相談ください。



○Nature News に掲載されている情報のご利用は、利用者の責任でお願いします。

 Nature News に掲載された情報を利用された結果、何らかの損害を被られても、

 くりえいとPENでは責任はとりませんので、予めご承知おき下さい。



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*    をご覧ください。                       *

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■編集後記

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○明日はあちらこちらでサクラの開花が一斉に進みそう。。。週末はあちこちで

 見頃になりそうですね。今年はきっとお花見会場のそこかしこから「だんご三

 兄弟」が聞こえてくるんでしょうね。

                ・・・あんまり聞きたくはないですが(^_^;



○テレビニュースで、大阪城のソメイヨシノが満開になった。。。とやっていま

 したが、正確には「満開になった木もあった」ということで、全体的にはまだ

 3分〜5分咲き程度のようです。

 

○京都では、ツバメの姿もけっこう見られるようになり、ユキヤナギやレンギョ

 ウも満開に、田んぼのゲンゲ(レンゲソウ)も咲き始めました。



○今回、ネーチャー情報を送って下さった、安倍 喬さん、ありがとうございま

 した。みなさんからの、身近な情報をお待ちしています。m(__)m



○モンシロチョウの初見日というのは、あちこちで記録していますが、ヤマトシ

 ジミの初見日はあまり聞きません。ヤマトシジミを見かけたら、是非、教えて

 下さい。



○京都府のレッドデータリストを作ることになりました。私はチョウとトンボの

 リスト作製に関わっていますので、情報を提供して下さる方、調査にあたって

 のご意見がある方は、 pen@mvd.biglobe.ne.jp まで、メールでお知らせ下

 さい。



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= 電子メールマガジン Nature News No.8 (1999/03/31 発行)      =

= 発 行:くりえいとPEN http://www2h.biglobe.ne.jp/~pen/     =

= 編 集:藤井 恒(Hisashi FUJII)                  =

=                                   =

=  記事の転載を希望される場合は、下記までメールでお問い合せください。 =

=     お問い合せは メールで info@japan-inter.net  まで。    =

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