チュウヒのペア

チュウヒは一見、トビに似た猛禽類で主に冬鳥として渡って来ますが、
少数の個体は日本(北海道、本州、九州)でも繁殖することが知られています。

大陸型チュウヒ(ズグロチュウヒ)@愛知県 撮影:藤井 恒

上の写真は以前、愛知県で撮影したものです。
大陸型チュウヒ(ズグロチュウヒ)と呼ばれるタイプなので、
おそらく大陸から渡ってきたものだと思います。

チュウヒは、以前は、日本各地で繁殖していたようですが、
チュウヒが繁殖するためには広いアシ原が必要です。


開発などで繁殖に適したアシ原が激減していることもあり、
日本国内で繁殖が確認されているのは主に北海道と東北北部で、
西日本ではほとんど繁殖が確認できないような状況になってきています。

チュウヒ@滋賀県 撮影:藤井 恒

そのため、日本では環境省レッドデータリストで絶滅危惧1B類とされ、
種の保存法の国内希少野生動植物種に指定されています。

近畿地方では、冬にはあちこちでチュウヒの姿を見ることができますが、
比較的最近まで繁殖が確認されているのは
大阪府と滋賀県だけのようです。


特に滋賀県では数年前まで繁殖が確認されていましたので、
今年は、春以降もチュウヒがいないか、気にしながら撮影していました。

チュウヒのペア 撮影:藤井 恒

その結果、春以降もチュウヒがいる場所を2カ所見つけ、
そのうち1カ所ではペアで行動しているのを確認しました。

巣材を運ぶチュウヒ 撮影:藤井 恒

コロナ禍の影響もあり、頻繁に観察に行くことはできませんでしたが、
ペアで巣材を運んだり、巣の周辺をオスが防衛したりするのを
観察することができました。

巣の近くで見張りをするチュウヒ 撮影:藤井 恒

最初、巣は1つだったようですが、
少し離れた場所にもう1つ巣を作ったようです。
離れた場所から観察しているので、
卵は確認していませんが、
オスが戻って来て、メスとオスが交替で巣に入るのも
観察しているので、少なくとも抱卵まではしていたと思われます。

トビを追うチュウヒ 撮影:藤井 恒
トビとチュウヒのバトル 撮影:藤井 恒

近くでは、ハシボソガラスやトビ、アオサギなども繁殖していたので、
チュウヒの縄張り内にこれらの鳥が侵入すると
オスが飛び立って防衛する様子も見られました。

見張りをするチュウヒ 撮影:藤井 恒

6月の途中まで、こんな感じで縄張りを防衛していたので、
繁殖に成功してくれることを楽しみに観察していたのですが、
その後、チュウヒの姿を確認できなくなったので、
残念ながら、繁殖には失敗したものと思われます。

1~2週間に一度くらいのペースでしか見に行けなかったので、
雛が孵っていたかどうかも不明ですが、
この場所は外敵も多く、
卵か雛が他の鳥または哺乳類に捕食されたのかもしれません。


来年もこの場所での繁殖は厳しいかもしれませんが、
近畿のどこかで繁殖に成功して欲しいものです。

セイタカシギ

セイタカシギは「水辺の貴婦人」とも呼ばれる
美しいシギですが、
先日、「水辺の貴公子」とも言うべきオスと出会いました。

セイタカシギ@兵庫県 撮影:藤井 恒

長くて赤い足が特徴ですが、上の方から撮影しているのと、
水深がやや深いところにいたため、
あまり長い脚には見えません。

セイタカシギ@兵庫県 撮影:藤井 恒

光が当たると、上の写真のように背面の羽毛が
綺麗な緑色に光ります。

セイタカシギ@兵庫県 撮影:藤井 恒

少し離れて見ると、華奢な感じに見えますが、
正面から見ると、下の写真のように以外とふっくらしています。

セイタカシギ@兵庫県 撮影:藤井 恒

ハイイロガン

ハイイロガンはごく稀な冬鳥ということですが、
9月くらいからここにずっと滞在しているようです。

ハイイロガン@兵庫県 撮影:藤井 恒

サギ類やカモ類は他にもいましたが、
ハイイロガンは1羽だけ。
いつまでいるのか、気になるところですが、
ここがずいぶん気に入っているようでした。

ハイイロガンとカンムリカイツブリ@兵庫県 撮影:藤井 恒

他の人が近づいてカモ類が飛び出してしまったので、
池の中に泳ぎ出しました。

羽繕いをするハイイロガン@兵庫県 撮影:藤井 恒

しばらく羽繕いなどしていましたが、また、元の場所に戻ってきました。

動画も撮れたので、いずれまた。



カワアイサ

オオハクチョウがいた池にはミコアイサの他にカワアイサもいました。

カワアイサの雌雄@兵庫県 札亭:藤井 恒

ミコアイサと同様、遠くにいたため、やや不鮮明ですが、
頭が緑色なのがオス、茶色なのがメスです。

カワアイサの雄@兵庫県 札亭:藤井 恒
カワアイサの雌@兵庫県 撮影:藤井 恒

飛ぶとこんな感じになります。

カワアイサの雌の飛翔@兵庫県 撮影:藤井 恒

パンダみたいなミコアイサ

オオハクチョウがいた池には、
パンダみたいなミコアイサもいました。

ミコアイサ@兵庫県 撮影:藤井 恒

距離が離れているので写真がやや不鮮明ですが、
パンダのような顔つきをしていて、可愛いです。

ミコアイサ@兵庫県 撮影:藤井 恒

パンダのような顔をしているのはオスですが、
まだ換羽の途中で、もう少しするともっと白くなります。

ミコアイサ@兵庫県 撮影:藤井 恒

羽を広げると、上の写真のような模様をしています。

着水後の後ろ姿が下の写真です。

ミコアイサ@兵庫県 撮影:藤井 恒

次はもっと近くで撮影したいものです。

オオハクチョウ

琵琶湖や山陰地方で見られる白鳥のほとんどはコハクチョウで
オオハクチョウは少数しか見られません。

しかし、兵庫県にはオオハクチョウが渡ってくる場所がある
というので会いに行ってきました。

オオハクチョウとオオバン@兵庫県 撮影:藤井 恒

あいにく、行った時間はお昼寝タイムで、
十数羽のオオハクチョウのほとんどは陸に上がって寝ていました。

オオハクチョウ@兵庫県 撮影:藤井 恒

時々、近くで大きな音や他の鳥が大きな声で鳴くと、
首を伸ばして警戒したりしたので、
そういう時に撮影することができました。

オオハクチョウの幼鳥@兵庫県 撮影:藤井 恒

幼鳥もいましたが、上の写真の個体だけが一瞬、首を伸ばしてくれました。

機会があれば、また、立ち寄ってみたいと思います。

アオアシシギとイソシギ

先日、愛媛県を訪れた時に、
アオアシシギとイソシギも撮影することができました。

アオアシシギ@愛媛県 撮影:藤井 恒

アオアシシギは川に入って、餌を探していましたが、
なかなか可愛い仕草を見せてくれました。

アオアシシギ@愛媛県 撮影:藤井 恒

イソシギは自宅の近くでも時々見かけますが、
この日は風が強かったので、羽毛が逆立ったりしていました。

イソシギ@愛媛県 撮影:藤井 恒

イソシギも、正面から見ると、ころころして可愛いです。

イソシギ@愛媛県 撮影:藤井 恒

シギ・チドリは見かけたら撮影するだけですが、
また見つけたら撮影してみようと思います。

ハイイロチュウヒ

今シーズンは幸運なことに、ハイイロチュウヒとよく出会い、
これまでに滋賀県、鳥取県、島根県、愛媛県の4県で観察していましたが、
さらに愛知県でも出会うことができました。

ハイイロチュウヒ@島根県 撮影:藤井 恒


ハイイロチュウヒ@鳥取県 撮影:藤井 恒
ハイイロチュウヒ@愛媛県 撮影:藤井 恒
ハイイロチュウヒ@滋賀県 撮影:藤井 恒

愛知県で出会ったハイイロチュウヒはオスで、
私がいる方向に飛んで来そうだったのに、
ハシボソガラスが追いかけてしまい、
残念ながら近くには来てくれませんでした。

遠かったため、写真が不鮮明ですが、
カラスとハイイロチュウヒのバトルの様子が
下の写真です。

ハイイロチュウヒを追うカラス@愛知県 撮影:藤井 恒
ハイイロチュウヒに蹴りを入れるカラス@愛知県 撮影:藤井 恒
横向きになったハイイロチュウヒ@愛知県 撮影:藤井 恒
ひっくり返って応戦するハイイロチュウヒ@愛知県 撮影:藤井 恒

あっという間の出来事でした。

次はどこで会えるかな。。。

クマタカ

私が育った西中国山地の山村にもクマタカは生息していましたので、
私にとっては割と身近かな鳥のひとつです。

クマタカの飛翔@滋賀県 撮影:藤井 恒

ただ、上空を飛んでいるのを見かけることはあっても、
止まっているのを見つけるのはなかなか難しく、
よく注意して探さないと気づかないかもしれません。

獲物を探すクマタカ@滋賀県 撮影:藤井 恒

上の写真のクマタカは、木に止まっていますが、
枝が邪魔をしてどこにいるのかしばらくわかりませんでした。

こうやって獲物を探していて、この後、
キジバトに狙いを定めて飛び立ちました。

下の写真は別のクマタカですが、
とても綺麗で、格好いい鳥だと思います。

クマタカ@滋賀県 撮影:藤井 恒

私は京都府内ではまだ見たことはありませんが、
滋賀県では京都府との境界近くでも見かけているので、
京都府でも見る機会が訪れることを期待しています。



トモエガモ

先日、山陰に行った際に、
トモエガモも撮影することができました。

トモエガモ@鳥取県

昨シーズンは滋賀県にも多数のトモエガモが飛来していたのですが、
私の探し方が悪かったのか、タイミングが悪かったためか、
撮影できるような場所にいるのを見つけることができませんでした。

山陰にはたくさん飛来していることはわかっていたので、
群れにも会いたかったのですが、タイミングが悪く、
大群を撮影することはできませんでした。

トモエガモ@鳥取県 撮影:藤井 恒

それでも、ヨシの陰に隠れていたトモエガモが
4羽一緒に出てきてくれたので、
上のような写真を撮ることはできました。

近くでもまた出会う機会があると思いますので、
その時はいろいろ撮影したいと思います。