ノスリとハイイロチュウヒ

京都府内でハイイロチュウヒがいそうな場所に行ってみました。

先に見つかったのはノスリで、カメラを向けてしばらく様子を見ていたら、
下の写真のように飛び出しました。

ノスリの飛び出し@京都府 撮影:藤井 恒

少し離れた木にももう1羽。

ノスリ@京都府 撮影:藤井 恒

白くて綺麗なノスリで、この木にずっと止まって獲物を探しているようでした。

カメラを向けていると、突然、飛び出しました。

飛び出したノスリ@京都府 撮影:藤井 恒

そのまま追い撮りをしていると、ファインダーにハイイロチュウヒが!

ハイイロチュウヒ@京都府 撮影:藤井 恒
ハイイロチュウヒ@京都府 撮影:藤井 恒

その後は、ハイイロチュウヒを追い撮り…

ハイイロチュウヒ@京都府 撮影:藤井 恒

最後はヨシ原の中に降りていったので、このあたりがねぐらになっているのでしょう。

ハイイロチュウヒ@京都府 撮影:藤井 恒

ハイイロチュウヒがいたらいいなーくらいで行ってみましたが、
みつけられてラッキーでした。

今シーズンはハイイロチュウヒに会えたのは6府県目。
運が良いだけかもしれませんが、
探せばあちこちにいるような気がします。

機会があれば、また他の場所でも探してみようと思います。

新型コロナウイルス感染症(Covid-19)

昨年末から予想されていたことですが、
新型コロナウイルス感染症(Covid-19)の急激な感染拡大が続いています。

テレビでは、全部オミクロンであるかのような報道をしていて、
症状が軽いと強調していますが、実際にはデルタに感染している人もいますし、
オミクロンであっても、特にワクチンを接種していない人で、
重症化リスクが高い人にとっては危険な感染症であるということを忘れないで、
感染予防をしっかり続けたいものです。

春までに終息することを祈ります。

ヘラサギとクロツラヘラサギ

出水ではヘラサギとクロツラヘラサギも見ることができました。

ヘラサギ(左右)とクロツラヘラサギ(中央)@鹿児島県 撮影:藤井 恒

ヘラサギとクロツラヘラサギは基本的には別々に行動しているようでしたが、
上の写真のように一緒にいるのも観察できました。

今回、見ることができたのはヘラサギの方が多かったですが、
個人的にはヘラサギをまとめて見られて良かったです。

ヘラサギの飛翔@鹿児島県 撮影:藤井 恒
休息するヘラサギの群れ@鹿児島県 撮影:藤井 恒

ヘラサギとクロツラヘラサギはよく似ていますが、
いちばんわかりやすい違いは、顔の部分です。

ヘラサギの飛翔@鹿児島県 撮影:藤井 恒

ヘラサギは、目の周囲がほぼ白くなっているので、
可愛い目がはっきりわかります(上の写真)。

これに対して、クロツラヘラサギは目の部分まで黒くなっていて(下の写真)、
これが黒面という和名の由来になっています。

クロツラヘラサギの飛翔@鹿児島県 撮影:藤井 恒
クロツラヘラサギの飛翔@鹿児島県 撮影:藤井 恒

クロツラヘラサギもヘラサギも
いつでも見られる鳥ではないので、
出会うとうれしくなるユニークな鳥ですね。

ミヤマガラスとコクマルガラス

出水に行ったのはツルを見るためだけではありません。
冬鳥として渡ってくる、
ミヤマガラスとコクマルガラスを撮影するのも目的の一つでした。

ミヤマガラスの群飛@鹿児島県 撮影:藤井 恒

上の写真に写っているのは、ほぼミヤマガラスだと思います。
ミヤマガラスはふだん目にするハシブトガラスやハシボソガラスより
すこし小さいカラスですが、ちょっと見ただけでは区別がつかないかもしれません。

ミヤマガラス(右上)とコクマルガラス@鹿児島県 撮影:藤井 恒

上の写真の右上がミヤマガラスで、他の3羽はコクマルガラスです。
コクマルガラスには黒いタイプと白斑タイプ(左)がありますが、
黒いタイプもよく見ると少し白っぽい部分があるようです。

マナヅルが餌を探している所でおこぼれを探すコクマルガラス@鹿児島県 撮影:藤井 恒

ここでは、マナヅルやナベヅルが土を掘り返して餌を探していましたが、
ミヤマガラスやコクマルガラスはそのおこぼれを狙って集まっていました。

ミヤマガラス@鹿児島県 撮影:藤井 恒

ミヤマガラスは遠目には黒いカラスにしか見えませんが、
近くで見るとハシボソガラスやハシブトガラスとは
異なる特徴がいろいろあることがわかります。

コクマルガラスの黒色型(左)と白斑型(右)@鹿児島県 撮影:藤井 恒

コクマルガラスはミヤマガラスよりも2まわりほど小さく、
くちばしや頭部の形がずいぶん違うことがわかります。
全体として、丸っこくて可愛いと思います。


餌を見つけたコクマルガラス@鹿児島県 撮影:藤井 恒
餌を見つけたコクマルガラス@鹿児島県 撮影:藤井 恒

コクマルガラスは黒色型がほとんどで、
明瞭な白斑型は数羽しかいませんでしたが、
目立つので、とまって降りていれば見つけるのは容易です。

一方、下の写真のような状況では、
写真を精査しないとどれがミヤマガラスで
どれがコクマルガラスか、まずわかりません。

ミヤマガラスとコクマルガラスの群飛@鹿児島県 撮影:藤井 恒

下の写真にはミヤマガラスとコクマルガラスが写っているので、
どれがミヤマガラスで、どれがコクマルガラスか探してみてください。

ミヤマガラスとコクマルガラス@鹿児島県 撮影:藤井 恒

写真では遠くにいる個体の方が小さく、
近くにいる個体の方が大きく写っているので、
大きさはあまりあてにならないかもしれませんが、
頭部とくちばしの部分が見えていれば、
区別できると思います。

ちなみに、右の方の2羽は餌をくわえて飛んでいますね。

ミヤマガラス@鹿児島県 撮影:藤井 恒

どちらかというとカラスは嫌われ者ですが、
ふだん何気なく見ているカラスも
意外と綺麗だったり、面白い行動をしたりするので、
機会があれば観察してみてください。

出水のツル

久しぶりに出水のツルの観察と撮影に行ってきました。

餌を食べに来たナベヅルとマナヅル@鹿児島県 撮影:藤井 恒

初日は、夕方、1時間30分ほど、2日目はほぼ1日、3日目は朝に1時間ほど
ツルやその他の野鳥の観察と撮影をすることができました。

今年は1月9日に飛来数の調査が行われていて、全部で15,000羽近いツルが確認されています。

ナベヅルマナヅルクロヅルカナダヅルナベクロヅルソデグロヅル合計
12,469羽2,182羽9羽8羽2羽1羽14,671羽
2022年1月9日に確認されたツル(出典:https://www.city.kagoshima-izumi.lg.jp/cranepark/)

初日は夕方着いたので、東干拓地でねぐらへ帰って来るツルを待ちました。

ねぐらへ帰ってきたマナヅルの群れ@鹿児島県 撮影:藤井 恒


雲が多く、なかなか思うような写真は撮れませんでしたが、
夕焼けになっている部分をツルが飛ぶのを待って、
下のような写真が撮れました。

夕焼けに染まるナベヅルの群れ@鹿児島県 撮影:藤井 恒

また、1羽しか飛来していないソデグロヅルも飛んできたので、
撮影することができました。

ソデグロヅル@鹿児島県 撮影:藤井 恒

ソデグロヅルは昨年秋に愛媛県でも撮影できましたが、
世界的に個体数が減少していて絶滅が心配されているツルです。
日本には迷鳥としてごく少数が飛来するだけです。

2日目は早起きをして、朝、餌を食べに来るツルを
観察センターの前で待ちました。

朝日で赤く染まる空を期待しましたが、
どんより曇っていて、思うような写真は撮れませんでしたが、
たくさんのツルが飛ぶのは、やはり壮観です。

ナベヅルとマナヅルの群飛@鹿児島県 撮影:藤井 恒

上の写真は餌を与えるための自動車が通ったため、
ツルたちが驚いて舞い上がったところですが、
数が多いナベヅルとマナヅル以外にクロヅルなども
いるかもしれません。

一緒にミヤマガラスやカルガモなども飛んでいましたが、
以前来たときにたくさんいたオナガガモなどは
ほとんど居なかったようです。

ミヤマガラスなどの群飛@鹿児島県 撮影:藤井 恒

カモがほとんど餌場を食べに来ていなかったのは、
時期的な問題なのかもしれませんが、
与える餌の種類や与え方を変えたのかもしれません。

餌を食べるナベヅルなど@鹿児島県 撮影:藤井 恒

餌をもらった直後は、上の写真のような感じでツルが集まって食べていますが、
時間が経つにつれて、少しづつ分散していきます。

クロヅルとマナヅル@鹿児島県 撮影:藤井 恒

観察センター前ではクロヅルとナベクロヅル(ナベヅルとクロヅルの雑種)と
思われる個体も確認しましたが、交雑が繰り返されているせいか、
ナベヅルだろうと思う個体の中にも、ナベクロヅル的なものもいて、
見た目だけで判断するのは難しいケースもあるように思いました。

ナベクロヅル?@鹿児島県 撮影:藤井 恒

ソデグロヅルは2日目も確認して撮影もできました。

あまり動き回らずに観察しながらツルやほかの鳥も撮影していたので、
カナダヅルにはなかなか会えませんでしたが、
夕方の帰り道に現れてくれました。

カナダヅル@鹿児島県 撮影:藤井 恒

上の写真には2羽しか写っていませんが、
5羽、一緒に行動していたので、
家族なのかもしれません。

という訳で、短い時間でしたが、
出水に今シーズン来ていたツルの
全種類の観察と撮影をすることができて良かったです。


有明海のソリハシセイタカシギ

九州、有明海でもソリハシセイタカシギに出会えました。

干潟で採餌するソリハシセイタカシギ@佐賀県 撮影:藤井 恒

干潟の鳥を見るには、満潮の前後が適しているのですが、
行くことができたのがかなり潮が引いてしまってからだったため、
多くの鳥がかなり沖に移動した後でした。

今シーズンは有明海にソリハシセイタカシギが12羽も来ているようなので、
歩いて探してみたところ、水が残っている場所で餌を食べている
ソリハシセイタカシギを見つけました。

逆光で距離もかなり離れていたため、私が確認できたのは7羽ほどで、
上の写真には手前に3羽、ぼけていますが後方に3羽の計6羽が写っています。

おそらく、もっと遠くの方に他の個体もいたのではないかと思います。

ソリハシセイタカシギ@佐賀県 撮影:藤井 恒

上の写真がいちばん近くに来たくらいの時のものですが、
1600mm相当で撮影した写真をかなりトリミングしています。
光条件も悪いので、不鮮明ですが撮影できただけでも良かったと思います。

餌を食べるツクシガモ(左)とソリハシセイタカシギ(右)@佐賀県 撮影:藤井 恒

採餌の様子は動画でも撮影してあり、その方がわかりやすいのですが、
頭を左右に大きく振りながら、反り返っているくちばしを泥の中に入れて餌を食べます。

一緒にツクシガモも採餌していましたが、
ツクシガモはくちばしの先端部を泥にほぼ入れたまま
くちばしを小刻みに動かしながら、
首を横にも振りつつ前進して食べていくので
採餌の方法の違いがよくわかって面白かったです。

他のシギ・チドリやカモメなども盛んに餌を食べていましたが、
こういう干潟の重要性も改めて認識することができました。

次はもっと条件がよい時に訪れてみたいと思います。

ツクシガモ

ツクシガモは、ユーラシア大陸から渡ってくる冬鳥で、
主に有明海など九州北部の干潟で越冬します。

ツクシガモの群れ@佐賀県 撮影:藤井 恒
干潟で餌を食べるツクシガモ@佐賀県 撮影:藤井 恒

こんな感じで干潟で餌を探します。

餌を食べるツクシガモ@佐賀県 撮影:藤井 恒

以前は、九州北部以外に飛来することは稀だったそうですが、
有明海の干拓が進んでからは、大阪や瀬戸内海周辺などで
越冬する個体も増えたようです。

ツクシガモ@大阪府 撮影:藤井 恒

川で狩りをする猛禽類

京都の川沿いを散策しているといろいろな野鳥に出会えます。

猛禽類が狩りをしていることもあり、
昨日はトビとミサゴとハヤブサを見かけました。

大ナマズを捕まえたトビ@京都府 撮影:藤井 恒

川面へ急降下したトビが大きな魚を捕まえましたが、
大きすぎてしばらく飛び上がれませんでした。
上の写真は何度か飛び上がったところですが、
長いひげが生えている大きなナマズのようです。

ナマズを落としたトビ@京都府 撮影:藤井 恒

あまりに重かったせいでしょうか、
浅瀬の石の上に獲物を落としてしまった(上の写真)ので、
他のトビが近づいて来て、横取りしようとしましたが、
それは許さず、ゆっくり獲物を食べ始めました(下の写真)。

ナマズを食べるトビ@京都府 撮影:藤井 恒

ミサゴも何度か狩りを試みていましたが、
魚を捕まえたを見たのは1回だけでした(下の写真)。

魚(フナ?)を捕まえて飛ぶミサゴ@京都府 撮影:藤井 恒

ハヤブサは一度だけ近くを旋回して
下にいる鳥を狙っていたようですが、
狩りはしないで飛んで行きました(下の写真)。

ハヤブサ@京都府 撮影:藤井 恒
ハヤブサ@京都府 撮影:藤井 恒

チュウヒの狩り

岡山県に立ち寄った際、チュウヒを数羽観察することができました。

餌を探して飛ぶチュウヒ@岡山県 撮影:藤井 恒

ここはヨシ原が広がっているので、日中、水路近くをチュウヒが飛んで
餌を探しているのを観察することができました。

チュウヒ@岡山県 撮影:藤井 恒

チュウヒ同士の追飛も撮影しました(下の写真)。

チュウヒの追飛@岡山県 撮影:藤井 恒

よく見ると、右上のチュウヒが獲物を持っています。
左下のチュウヒは獲物を奪おうとしたのかもしれません。

獲物(カエル?)を捕まえたチュウヒ@岡山県 撮影:藤井 恒

持っているのは、どうやらカエルのようで、
アカガエルの仲間のように見えますがどうでしょう?

ミヤコドリ

三重県の海岸付近ではミヤコドリも見られました。
潮が満ちている間は見つけられませんでしたが、
潮が引いて干潟が現れてくるとやってきてくれました。

ミヤコドリの飛翔@三重県 撮影:藤井 恒
ミヤコドリに飛翔@三重県 撮影:藤井 恒

干潟に降りると、みんなでお食事。

ミヤコドリ@三重県 撮影:藤井 恒
餌を探るミヤコドリ@三重県 撮影:藤井 恒

上の写真のようにくちばしを差し込んで探します。

餌をゲットしたミヤコドリ@三重県 撮影:藤井 恒

動画も撮影できて良かったです。