ハクガンは、以前、紹介したシジュウカラガンと同様、
日本からほぼ絶滅状態になったガンの一種です。
シジュウカラガンと同じく、復元計画が立てられ、
1993年以降、その計画が実施されました。
その結果、最近になって日本へ渡ってくる
ハクガンの個体数も1000羽以上になっているのは
喜ばしいことです。
最近、本州でハクガンが確実に越冬しているのは秋田県と宮城県です。
新潟県にも群れで越冬することがありますが、
見られない年もあるということで、
昨秋に東北を訪れた際に宮城県行ってみようと考えていましたが、
天候と日程の兼ね合いで叶わず、新潟県でリベンジすることにしました。
当日は湿った雪が舞うあいにくの天候で視界も悪く、
ハクガンを見つけるのに少し手間取ってしまいましたが、
まず、マガンとヒシクイと一緒に採餌している
ハクガンの35羽ほどを見つけました。
その後、別の場所で200羽以上のハクガンが
ヒシクイと一緒に採餌している場所を見つけました。
上の写真は、その時の様子ですが、
ハクガンは雪の白と、ヒシクイは田んぼの色に同化しているので、
肉眼で遠くから見つけるのはかなり難しいと思います。
下の写真は、ハクガンだけが集まって採餌している様子ですが、
雪が降っていることもあり、肉眼ではほぼわかりませんでした。
ただ、飛ぶと特にハクガンは目立つので
飛んでくれれば肉眼でもそれとわかります。
採餌している鳥の邪魔をしないように、
私は遠くからそっと撮影していますが、
ハヤブサやノスリなどの猛禽類が飛んで来たり、
近くを自動車などが通ったりすると、
驚いて一斉に飛び立つことがあります。
上の写真は自動車に驚いて一斉に飛び立った直後のハクガン、
下の写真はその時に飛び立った200羽ほどのハクガンの写真ですが、
全個体は写っていません。
そのままどこかへ飛び去ってしまうか、ねぐらに変えるかも
と思いましたが、元の田んぼに戻って来てくれました。
新潟県には350羽ほどのハクガンが飛来しているようですが、
その大半を観察、撮影することができたのではないかと思います。
帰りの雪が心配になって来たので、
ねぐら入りを見るのは諦めましたが、
たくさんのハクガンに出会えて幸せでした!
来シーズンもまた、たくさんやってきてくれますように!