オジロワシ

オジロワシの主な越冬地は北日本ですが、
西日本でも少数の個体が越冬するとされています。

今シーズンは兵庫県の瀬戸内側でも
観察されているので、気にしながら撮影していたところ、
幸運にも狩りをするところを撮影することができました。

またミサゴかなと思いながら、
遠くを飛ぶ猛禽をカメラで確認すると
オジロワシではありませんか!

飛翔するオジロワシ@兵庫県 撮影:藤井 恒

しばらくすると急降下…

急降下するオジロワシ@兵庫県 撮影:藤井 恒

狙いを定めで魚をゲット!

魚を捕らえたオジロワシ@兵庫県 撮影:藤井 恒
魚を捕らえて飛び上がるオジロワシ@兵庫県 撮影:藤井 恒
魚をつかんで飛ぶオジロワシ@兵庫県 撮影:藤井 恒

魚をつかんで上昇すると、ミサゴが魚を奪いにやってきました。

獲物の横取りをしようとするミサゴ(右上)とオジロワシ@兵庫県 撮影:藤井 恒

ミサゴとオジロワシのバトルがしばらく続きましたが、

ミサゴとオジロワシのバトル@兵庫県 撮影:藤井 恒

上の写真でわかるように、オジロワシの方がかなり大きいこともあり、
結局ミサゴは諦めで飛び去りました。

魚を運ぶオジロワシ@兵庫県 撮影:藤井 恒

このオジロワシの行き先は確認できませんでしたが、
少しはなれた山の方にねぐらがあるはずです。

オジロワシが先に観察されている地域とは
かなり離れた場所なので、
別の個体だと思います。

丁寧に探せば、他の場所でも越冬しているオジロワシを
見つけることができるかもしれませんね。

クロツラヘラサギ

クロツラヘラサギは東アジアに生息する絶滅危惧種ですが、
保護活動によって、5000羽程度まで回復しているようです。

餌を探すクロツラヘラサギ@佐賀県 撮影:藤井 恒

日本には主に冬鳥として飛来し、
500羽くらいが九州などで越冬します。
ここで紹介する写真も佐賀県の干潟で撮影したものですが、
今シーズンは関西でも何羽か越冬しているようです。

木の枝を運ぶクロツラヘラサギ@佐賀県 撮影:藤井 恒

撮影した時期が3月だったこともあってか、
求愛行動のようなこともしており、
上の写真のように木の枝をくわえて
他の個体の方へ持って行ったり、
下の写真のようにくちばしをお互いにぶつけたり
する行動も観察されました。

くちばしをぶつけ合うクロツラヘラサギ@佐賀県 撮影:藤井 恒

動画もあるので、またどこかでお目にかけたいと思います。

クロツラヘラサギの飛翔@佐賀県 撮影:藤井 恒

上は飛翔の写真ですが、クロツラヘラサギはトキ科に分類されることもあり、
真横から見た姿は、トキに似ているように思います。

下の写真は別の角度から撮ったものですが、
前方から見るとくちばしの形が特徴的なので、
この角度だとトキとは全く違う鳥に見えますね。

クロツラヘラサギの飛翔@佐賀県 撮影:藤井 恒
着地寸前のクロツラヘラサギ@佐賀県 撮影:藤井 恒

この日は20羽以上が近くにいてくれたので、
ゆっくり観察と撮影をすることができました。

なお、下の写真はよく似たヘラサギです。

目の周りがヘラサギでは白いのに対し
クロツラヘラサギでは目の付近まで黒く
なっていることがわかるかと思います。

ヘラサギ@大阪府 撮影:藤井 恒

湖北の夕景

オオワシのねぐら入りを撮影すると
ちょうど日の入りが近づいてきたので
湖岸へ移動して少し撮影しました。

沈む夕陽@琵琶湖 撮影:藤井 恒

ここは竹生島と夕陽を一緒に撮影できる
有名な撮影スポットなので、
この日もたくさんの人が撮影していました。

私も以前は、中判や大判カメラをもって来て
撮影をしたものですが、最近はデジタル一眼で
ささっと撮影して終わり。

水鳥と共に@琵琶湖 撮影:藤井 恒

この日はハクチョウは少なかったのですが、
せっかくなのでハクチョウやヒシクイも
入れて撮影したのが上の写真です。

ハクチョウの群れは飛んでくれませんでしたが、
ヒシクイが飛んでくれたので急いで撮影しました。

トビのいる風景@琵琶湖 撮影:藤井 恒

日の入り後も、手前のヨシやヤナギの木などを
入れて撮影していたら、トビが飛んで来て止まってくれました。

トビのいる風景@琵琶湖 撮影:藤井 恒

トビが止まった樹のシルエットと
夕焼けの赤と山と水の青、湖面に映って夕焼けが
綺麗なグラデーションを作ってくれました。

湖北のオオワシ

湖北のオオワシに新年のご挨拶をしに出かけました。

カキカキするオオワシ@滋賀県 撮影:藤井 恒

先に他で撮影して、午後になってから到着しましたが、
朝、この木に止まってから飛んでいないようでした。
上の写真は脚の爪でくちばしをカキカキしているところですが、
羽繕いを盛んにやっていて、なかなか飛びそうにありませんでした。

羽繕いするオオワシ@滋賀県 撮影:藤井 恒

私は上空を飛んだオオタカとか、近くを飛んだノスリとか、
下の方にいたケリやセキレイなども撮影しながら様子を見ていると
オオワシがいきなり飛び出しました。

今日は飛翔の動画が撮れたらいいなぁと思って来ていましたが、
うまくフレームに入れることができず、失敗。

オオワシは遠くには飛ばず、湖面に近い松の木に止まりました。
餌を捕りに行くのではと期待しましたが、
ここでも羽繕いに忙しく、なかなか飛んでくれません。

オオワシが飛んでくれないので、
トビの飛翔の動画など撮影していると、
トビがいきなり急降下………

餌を見つけたんだとばかり思ったら、
そこにはオオワシが!

オオワシも飛ぶかと思いましたが、
翼を広げて、大きな声を上げてトビを威嚇しました。

動画はトビを撮影していたので、オオワシは最後に一瞬、
映っているだけなので、ここにはアップしませんが、
その直後に撮影したのが、下の写真です。

トビを威嚇するオオワシ@滋賀県 撮影:藤井 恒

写真の右手から左手へ飛んできたトビに向かって
オオワシが声を上げて威嚇しているのがわかると思います。

オオワシはその後、また羽繕いなど始めて、
糞をしたり、下の写真のように翼を広げて乾かしました。

背中を向け、翼を広げたオオワシ@滋賀県 撮影:藤井 恒

そして、飛行体制に入って、下の写真のポーズの後で、
一気にねぐらに向かって飛んでいきました。

オオワシ@滋賀県 撮影:藤井 恒

ねぐらに向かって飛んでいく様子は動画でなんとか撮影できました。

手持ち撮影になってしまいましたが、
なんとか見れる動画が撮影できた気がします。

ナベコウ

ナベコウは、日本には稀に飛来するコウノトリの仲間ですが、
今シーズンは和歌山県に飛来しているので、
ちょっと撮影してきました。

ナベコウ@和歌山県 撮影:藤井 恒

上の写真は至近距離で撮影したため、
ずいぶん大きく見えますが、
コウノトリよりもやや小さな鳥です。

ナベコウ@和歌山県 撮影:藤井 恒

遠目には黒い鳥に見えますが、くちばしや脚はオレンジ色で
腹面は白い鳥です。上の写真では首の後ろの辺りが
綠色や紫色に光って見えますが、
光がうまく当たると下のように、もう少し綺麗に見えます。

ナベコウ@和歌山県 撮影:藤井 恒

しばらくここで餌を探していましたが、
他の鳥が飛び立ったのに驚いて
ナベコウも飛んで他の場所へ行ってしまいましたが、
おかげで飛翔の撮影もできました。

飛び立ったナベコウ@和歌山県 撮影:藤井 恒
ナベコウの飛翔@和歌山県 撮影:藤井 恒

明けましておめでとうございます。

2022年、明けましておめでとうございます。

昨年もコロナ禍でいろいろ大変な1年でした。
今年もまだ心配ではありますが、
ワクチン接種と基本的な感染予防対策を続けていけば
克服できると信じています。

上の写真は、私が大好きな京都・仁和寺の御室桜です。
御室桜はサトザクラで花びらは白いのですが、
サクラはピンク色と信じているデザイナーが
JR東海のポスターの御室桜をピンク色にしてしまったことがあります。

御室桜はソメイヨシノより開花が遅く、
例年、4月15日頃に満開になりますので、
コロナが収まっていたら、是非、お出かけください。

チュウヒのペア

チュウヒは一見、トビに似た猛禽類で主に冬鳥として渡って来ますが、
少数の個体は日本(北海道、本州、九州)でも繁殖することが知られています。

大陸型チュウヒ(ズグロチュウヒ)@愛知県 撮影:藤井 恒

上の写真は以前、愛知県で撮影したものです。
大陸型チュウヒ(ズグロチュウヒ)と呼ばれるタイプなので、
おそらく大陸から渡ってきたものだと思います。

チュウヒは、以前は、日本各地で繁殖していたようですが、
チュウヒが繁殖するためには広いアシ原が必要です。


開発などで繁殖に適したアシ原が激減していることもあり、
日本国内で繁殖が確認されているのは主に北海道と東北北部で、
西日本ではほとんど繁殖が確認できないような状況になってきています。

チュウヒ@滋賀県 撮影:藤井 恒

そのため、日本では環境省レッドデータリストで絶滅危惧1B類とされ、
種の保存法の国内希少野生動植物種に指定されています。

近畿地方では、冬にはあちこちでチュウヒの姿を見ることができますが、
比較的最近まで繁殖が確認されているのは
大阪府と滋賀県だけのようです。


特に滋賀県では数年前まで繁殖が確認されていましたので、
今年は、春以降もチュウヒがいないか、気にしながら撮影していました。

チュウヒのペア 撮影:藤井 恒

その結果、春以降もチュウヒがいる場所を2カ所見つけ、
そのうち1カ所ではペアで行動しているのを確認しました。

巣材を運ぶチュウヒ 撮影:藤井 恒

コロナ禍の影響もあり、頻繁に観察に行くことはできませんでしたが、
ペアで巣材を運んだり、巣の周辺をオスが防衛したりするのを
観察することができました。

巣の近くで見張りをするチュウヒ 撮影:藤井 恒

最初、巣は1つだったようですが、
少し離れた場所にもう1つ巣を作ったようです。
離れた場所から観察しているので、
卵は確認していませんが、
オスが戻って来て、メスとオスが交替で巣に入るのも
観察しているので、少なくとも抱卵まではしていたと思われます。

トビを追うチュウヒ 撮影:藤井 恒
トビとチュウヒのバトル 撮影:藤井 恒

近くでは、ハシボソガラスやトビ、アオサギなども繁殖していたので、
チュウヒの縄張り内にこれらの鳥が侵入すると
オスが飛び立って防衛する様子も見られました。

見張りをするチュウヒ 撮影:藤井 恒

6月の途中まで、こんな感じで縄張りを防衛していたので、
繁殖に成功してくれることを楽しみに観察していたのですが、
その後、チュウヒの姿を確認できなくなったので、
残念ながら、繁殖には失敗したものと思われます。

1~2週間に一度くらいのペースでしか見に行けなかったので、
雛が孵っていたかどうかも不明ですが、
この場所は外敵も多く、
卵か雛が他の鳥または哺乳類に捕食されたのかもしれません。


来年もこの場所での繁殖は厳しいかもしれませんが、
近畿のどこかで繁殖に成功して欲しいものです。

セイタカシギ

セイタカシギは「水辺の貴婦人」とも呼ばれる
美しいシギですが、
先日、「水辺の貴公子」とも言うべきオスと出会いました。

セイタカシギ@兵庫県 撮影:藤井 恒

長くて赤い足が特徴ですが、上の方から撮影しているのと、
水深がやや深いところにいたため、
あまり長い脚には見えません。

セイタカシギ@兵庫県 撮影:藤井 恒

光が当たると、上の写真のように背面の羽毛が
綺麗な緑色に光ります。

セイタカシギ@兵庫県 撮影:藤井 恒

少し離れて見ると、華奢な感じに見えますが、
正面から見ると、下の写真のように以外とふっくらしています。

セイタカシギ@兵庫県 撮影:藤井 恒

ハイイロガン

ハイイロガンはごく稀な冬鳥ということですが、
9月くらいからここにずっと滞在しているようです。

ハイイロガン@兵庫県 撮影:藤井 恒

サギ類やカモ類は他にもいましたが、
ハイイロガンは1羽だけ。
いつまでいるのか、気になるところですが、
ここがずいぶん気に入っているようでした。

ハイイロガンとカンムリカイツブリ@兵庫県 撮影:藤井 恒

他の人が近づいてカモ類が飛び出してしまったので、
池の中に泳ぎ出しました。

羽繕いをするハイイロガン@兵庫県 撮影:藤井 恒

しばらく羽繕いなどしていましたが、また、元の場所に戻ってきました。

動画も撮れたので、いずれまた。



カワアイサ

オオハクチョウがいた池にはミコアイサの他にカワアイサもいました。

カワアイサの雌雄@兵庫県 札亭:藤井 恒

ミコアイサと同様、遠くにいたため、やや不鮮明ですが、
頭が緑色なのがオス、茶色なのがメスです。

カワアイサの雄@兵庫県 札亭:藤井 恒
カワアイサの雌@兵庫県 撮影:藤井 恒

飛ぶとこんな感じになります。

カワアイサの雌の飛翔@兵庫県 撮影:藤井 恒